2019年08月29日 生と死と チロとチッタ。 同じ黒毛の、異なる命。 チロのぬくもりに 耳をあてたなら、 かつてのチッタと同じ、命の鼓動が聞こえる。 そんな当たり前のことが、妙に、愛おしい。 つながっているのだ、なにも かも。 すべては、つながっている。絶え間なく、どこかへと。 私たちは きっと、いつの日か、 ひとつの真実となって、永遠の中に、溶け行くだろう。
2019年08月15日 祈菊 檜の端材で作った、白菊の木彫り。 「木を彫る」という行為は、 「祈りを込める」ということに、限りなく近いと思う。 戦後74年。 どんなに時が経っても、過ちの消えることは、決してない。 奪われし命の、その無念を、 私たちは、ひとつとして、忘れてはならない。 抱き続けること。覚悟をもって、背負い続けること。 自分に何ができるのか。何をすべきなのか。 絶えず、問い続けていきたい。
2019年08月02日 無垢 ぶーちゃんの死は、苦しみの果てにあった。 長い間、病と闘い、幾度もの検査に耐え、 そして最期は、もがき、苦しみ、息をひきとった。 それなのに、ぶーちゃんの死顔は、 壮絶な苦しみを露とも感じさせないほど、安らかなものだった。 誇らしげに、勇ましく、笑みを浮かべているようにさえ、私には思えた。 ぶーちゃんは本当に強くて、立派な子だった。 その夜、私は自分のベッドに ぶーちゃんを寝かせると、 ひんやりと冷たい体を、そっと優しく撫でながら、 何度も何度も、ぶーちゃんの名を呼び続けた。子守唄のように。 私は、動かぬぶーちゃんと一緒に、眠りについた。 いつの間にか朝がきて、私だけが目覚める。 真っ先にぶーちゃんを確かめると、 ぶーちゃんの顔は、昨日のそれとは、少し違うものに変わっていた。 まるで子猫みたいに、あどけない顔をして、 私の枕もとで、微笑むように、眠っている。 それは私が今までに見たこともないような、 本当に、天使のように愛おしい、無垢な微笑みだった。 あの夏から、11年。 ぶーちゃんの苦しみに最後まで寄り添い、 全身全霊をかけ、自分で看取ることができたこと、 そして、今年も無事に、ぶーちゃんの命日を迎え、供養することができたことに、 私は改めて、心から、感謝したい。
2019年07月21日 沈黙の祈り 計り知れない、無念の思い。 どうして、 なんで、 怒りと悲しみ、ぐるぐると渦を巻き、 祈ることすら、ままならない。 手にした小さな木片を、 削っても削っても、何も変わるはずもなく、 私はただひたすら、重く沈んでいく自分の心を、 じっと、みつめている。
2019年07月15日 最近 最近、こういう感じの絵を黙々と描いております。 A4のコピー用紙に鉛筆で描いた線画。 クロッキーの一環で描いていたのだけども、 いい絵になりそうだったので、ついつい時間をかけ、きっちり描きすぎちゃった。 スキャンして、photoshopのバケツツールでざっくり着色。 やはり・・・ なんか漫画っぽい雰囲気になっちゃった。 どうもイマイチだな~と思い、 「フィルター」とやらを適当にいじくってテクスチャを加え、こんな感じに。 どうでしょか? photoshopは便利だし、いろんな風に変化をつけられて面白いと思うのだけど、 いくらでも直せるが故に、どれが一番いいかわからなくなってくるので困ります。。。
2019年06月21日 あじさい家族 なんだこの絵は?と思われそうですが、 「あじさい」です。 2年前に植えた、庭のあじさい。 昨年は1つしか花をつけず、ちょっと心配しましたが、 今年はだいぶ成長し、10個くらいの花をつけてくれました。 すべての蕾が、一斉に咲くのではなくて、 花の大きさや咲き具合は、茎ごとにそれぞれ違っています。 毬のように立派なものもあれば、 まだらに咲いてるものがあったり、 ほとんど蕾状態のものがあったり、マチマチです。 なんか、ひとつの家族みたいだな~と思い、描きました。 この絵を描いたのは、3日前。18日のことです。 その翌日の晩に、山形県沖での大地震が起き、 この絵を使ってブログを更新するかどうか、本当は迷いました。 明日以降、新潟・山形では大気が不安定になるとのこと。 余震の続く中、雨風の影響がとても心配です。 大きな地震が、頻発している。 もっともっと、真剣にならなければならない。 覚悟をもって、生きなければ。 そう思います。
2019年05月31日 見てる 黙々とパソコンで作業をしていたときのこと。 そんな私をじっとみつめる、チロのまなざしに気がつきました。 布団からムクリと体を起こし、 微動だにせず、じーっと、じーっと。 ふふふ。かわいいな~ 何を考えてるんだろうな~ ちょうどペンタブを使っていたので、すかさず描き留めました。 ぎこちない線が、味わい深くていいな~と思います。
2019年05月06日 虹子の詩 頭の中が、ぐるぐる、ごちゃごちゃ。 こんがらがって、どうにもなんない。 ああ、もう、お手上げ… と思ったら、 いきおい あまって、バンザイ しちゃった。 とびきり 大きな、でっかい、バンザイ。 そしたら なんだか、うれしくなってきて、 思わず スキップ、しちゃったよ。 「 うひょひょひょ~~~い! 」 ほら見て! 目の前に、小さな虹が でた! なんてステキ! なんてユカイ! 忘れてたよ。わたしの上にも、ちゃんと空は、あったんだね。 わたしは「虹子」だ。「虹子」になれ! あるがままの この空を、胸いっぱい、吸い込んで。 わたしは、わたしの虹を、描けばいい。
2019年04月30日 夢桜 姉のお友達の誕生日プレゼントに、彫りました。 手のひらでギュッと握れちゃうくらい、小さな小さな木彫りです。 家族以外に自分の木彫りをプレゼントするのは初めてだったので、 大丈夫かな~、やっぱりやめておこうかな~と、 長いこと一人モヤモヤ、臆病風と戦っていたのですが、 「やっぱり彫りたい!プレゼントしたい!」 と、一大決心。 実を言うと、最初に彫ったのは、先日の「太陽のお顔」の木彫りだったのですが、 いや~ いきなりコレもらったら びっくりするだろ~~っ! と思わず自分にツッコミを入れ、プレゼント却下。 そこで次に彫ったのが、この桜の花の木彫り、というわけです。 ちょっとイビツな形をしていますが、私はそこが気に入っています。 つるんと滑らかな、整った仕上がりの木彫りよりも、 私はゴツゴツとした、無骨な感じの木彫りが好き。 着色は、木の温もりが感じられるくらいに、さり気なく・・・。 できあがった木彫りを、いろんな角度から眺めては、 いいね~ いいね~ と、相変わらず一人で自画自賛してましたが、 「すごく喜んでたよ~!」と姉伝いに聞き、とても嬉しいです。 喜んでもらえて、よかったよかった!