藍色の星たちへ

こころの詩を描く旅。

ohisama_sunsun.jpg



子供のころ、イソップ物語の『北風と太陽』がすごく好きでした。

子供心に、とんちの効いた話だな~と思いましたが、
私は話の内容そのものよりも、
「北風」と「太陽」に、妙にリアルな、
彫りの深いお顔が描かれているのが、たまらなく好きだったのです。


当時私が読んだ『北風と太陽』は、昭和ならではの絵柄といいますか、
「北風」も「太陽」も「旅人」も、みんな古代彫刻みたいな表情をしていて、とにかくシュール。

「北風」が口をとんがらせながら、
びゅぅぅぅ~っ!!と、風を吹くシーンを見ては、
毎回無性に、わくわくドキドキしたものです。


そんなわけで、なんとなく、「太陽」を彫ってみました。

次は、「北風」を彫ってみようかな。





hananira3.jpg



閉めきっていた窓を開け、久しぶりに庭を見下ろした瞬間、私は驚いた。

ハナニラがあちこちで、一斉に、花を咲かせている。


星型の小さな花たち。

まぶしいくらいに、キラキラ。キラキラ。

まるで、笑っているみたい。


いつから、咲いていたのだろう。

この美しさに気づかぬまま、私は闇ばかり、みつめていたのか。

ああ、なんて、もったいない。



「おいで! 早くしないと、行っちゃうよ」


春が、呼んでる。

そうか。そうだった。 春を、追いかけなくちゃ。

急げ。今なら、まだ間に合う。






zetsumyo.jpg



らくがき帳から抜粋。
なんとなく描いた絵は、線が味わい深くていいな~と思う。






イラストデータのダウンロード販売で利用していた「DLmarket」が、
2019年6月28日をもって、サービス終了することとなりました。

「DLmarket」は、不正アクセスによる個人情報流出により、
2018年11月12日からサービスを一時停止していましたが、
システムの調査およびセキュリティ強化の検討の末、「サービス終了」の決断に至ったとのことです。

「DLmarket」を利用して、私のイラストをダウンロード購入してくださった方は、
「DLmarket」から、サービス終了の連絡メールが届いているかと思います。

過去に「DLmarket」で購入されたイラストデータの再ダウンロードについては、
メールによる本人確認が必要となりますので、
「DLmarket」の専用フォームから、お早めにお申込みいただければと思います。
(2019年6月28日12時までの受付となっています)

【DLmarket】購入商品の再ダウンロードに関する問い合わせフォーム

「DLmarket」におけるサービス終了に関するお知らせ



※イラストのデータ販売について
他サービス等を利用して、イラストをデータ販売する予定は、現在のところありません。


突然のお知らせで恐縮ですが、どうぞよろしくお願いいたします。






inorizou.jpg



小さな木片を、彫刻刀で黙々と彫っていると、
あっという間に、時間が過ぎてしまいます。

「彫る」というのは、力のいる作業なのに、
彫り進めていくほど、心は静まっていくのだから不思議です。

自我から解放されるような感じ…とでも言いましょうか。

ほんのひととき、無心になれる気がします。







ooarikui.jpg


NHKの深夜から明け方にかけて放送されている「映像散歩」が好きです。

四季折々の美しい景色とか、大自然に生きる動物の姿とか、
貴重な映像が、いろいろ流れます。

余計なナレーションは一切なく、BGMだけなのが非常にいい!
絶対、おすすめです。



実は、「映像散歩」で見た情景に触発され、
「オオアリクイ」と「タテゴトアザラシ」の親子を描きたいと、
ず~っと前から、そう思っているのだけども、
スケッチ止まりで、気づけばもう、5年もの月日が経ってしまっています。





tategotoazarashi.jpg


スケッチは、あくまでもスケッチなので、
自分が描きたいイメージは、また別にあるのです。
いいかげん、形にしないとな。






akashi.jpg



数年前に描いた、小さな絵。

描いた絵は、どれも私にとって大切な宝物だけど、
これはその中でも、特別な一枚。

描いては塗りつぶし、描いては塗りつぶし、
ふっと、姿を現した。



パソコンではなく、絵の具で絵を描くようになった当初、
自分が描きたいのは、「命」というものだな……と、
そんなふうに、漠然と思っていた。


でも、それは 違かった。


私が、本当に描きたいのは、
自分自身の中にある、「せつなさ」なのだと。

最近になって、ようやく、そのことに気がついた。


もしも、感情というものに、色があったなら、
私の目に、いちばん美しく映るのは、「せつなさ」だ。


私は、絵が好きで好きでたまらなくて、それで絵を描いているのではない。
そんな健全な人間では、まったくない。

私が絵を描くのは、
絵の中に、自分の想いを、留めておくためだ。



生まれた命は、必ず、終わりを迎える。

今日の真実が、明日もそうだとは、限らない。

この世のすべては、とめどなく、流れる。

変わらぬものなど、ありはしない。

それでも人は、「永遠」を求めずには、いられない。
ひどく弱い、生き物だ。


だから私は、絵の中に、「永遠」を求める。
変わらぬ想いが、ここにあるのだと。

描くことは、その証。







katamari.jpg



まっしろい かたまりが、

わたしを じっと、 じっと、

みつめて いる。


なんて、慈悲深い 目を してるの。

すいこま れる。

すいこまれて ゆく。


たとえ、100万本の 腕が あったとしても、

その 愛しさを 抱きしめるには、

ぜんぜん、足りない。


ああ、まるで、キセキ。

キセキの、かたまり。


ここに、いる。

間違いなく、存在、している。


すべてが、かけがえのない、

瞬間という、かたまり。







attakainya3.jpg



鉛筆でなんとなく描いた絵が、思いのほか気に入ってしまうことが多々あって、
そんなとき、それをどうするか、私は迷います。

そのまま色を塗るか、もっと大きな紙に新たに描き直すか。
木彫りにするのもいいし、版画もいい……
う~ん。やっぱり粘土で立体にしようかな~

あれもこれもと選択肢が出てきて、なかなか判断がつかない。
自分の好きなようにすればいいだけなのに、
妙に、慎重になってしまうのです。

たいていの場合、「とりあえず、これはこれでいっか…」と、
保留状態が、長きにわたって続きます。

まさにこの絵もそうで、何もせず放置すること数年。

たまに見返しては、一人にんまりしていたのだけども、
この間、姪っ子の絵本作りで水彩を使った時に、
よし!塗ってみよう!と思い立ち、色をつけてみました。

うん。うん。
と、思わず自分に うなづく。

色塗って、よかった。
ちょっぴり、あったかい気持ちになれました。





mikachan-nya.jpg


名前を呼ぶと、ミカちゃんは必ず「ニャッ」と、返事をしてくれる。

お返事するミカちゃんの顔は、まるで笑っているみたいだ。



いつの頃からか、私が口をふくらませて、「ぶっ」と破裂音をだすと、
名前以上に、やたらと反応するようになった。




mikachan-bu2.jpg



私が「ぶっ」とやると、ミカちゃんが「ニャ!」と笑顔で答える。

「ぶっぶっぶっ…!」とやれば、

「ニャニャンニャ! ニャニャニャッ!」と返ってくる。

奇妙な会話は、とめどがない。
「ぶ」と「ニャ」は、引き寄せあうかのごとく、様々に呼応するのだ。




そんなミカちゃんの「ニャ」は、実に律儀である。

じっと丸まって眠っているのかと思いきや、
ささやくように「ぶっ」とやると、目をつぶったまま「ニャ」と言うもんだから、
こりゃたまらない。




mikachan-bu3.jpg



聞こえないくらいの、小さな小さな「ぶっ」なのに、
どうにもこうにも、反応せずにはいられないようだ。

ああ、かわいい、かわいい。
なんてかわいい、お返事ミカちゃん。






↑このページのトップヘ