子供のころ、イソップ物語の『北風と太陽』がすごく好きでした。
子供心に、とんちの効いた話だな~と思いましたが、
私は話の内容そのものよりも、
「北風」と「太陽」に、妙にリアルな、
彫りの深いお顔が描かれているのが、たまらなく好きだったのです。
当時私が読んだ『北風と太陽』は、昭和ならではの絵柄といいますか、
「北風」も「太陽」も「旅人」も、みんな古代彫刻みたいな表情をしていて、とにかくシュール。
「北風」が口をとんがらせながら、
びゅぅぅぅ~っ!!と、風を吹くシーンを見ては、
毎回無性に、わくわくドキドキしたものです。
そんなわけで、なんとなく、「太陽」を彫ってみました。
次は、「北風」を彫ってみようかな。