3年前、父の初盆のときのことです。
仏壇に飾っていた枝付きホオズキが、1か月以上たっても枯れる気配がなかったので、
なんとなく遊び心が湧き、庭の一角に、そのままブスリ……と、突き刺しておきました。

それから1年が過ぎ、2年目を迎えた梅雨明け頃、庭の草むしりをしていると、
見たことのない太い茎が1本まっすぐ伸びあがり、青々と葉っぱをつけています。

これは一体なんだろうと、葉っぱの付け根をよく見てみると、
ホオズキに似た小さな緑色の袋が、1つぶらさがっていました。

え、まさか?! 

数日そのまま様子をみていると、だんだんオレンジがかってきます。
間違いない、ホオズキだ! 

いやもう、ほんと、これにはびっくり仰天。
2年前何も考えずに、庭土にただ突き刺しただけの、あのホオズキが、
突如姿を現したのです!

前年には何も気づかなかったので、
まさか根付いているなんて、思ってもみませんでした。

そういえば、突き刺した後もかなりの長いあいだ枯れることなく、
六角形の立派な袋をぶらさげていたっけ。

あぁ、なんというたくましさ。なんという奇跡!

そのホオズキが地下茎をのばして今年はさらに増え、今は4本の茎がニョキニョキしながら、
オレンジと緑の可愛いぼんぼりを、ぶらんぶらんさせています。




さて。そんな中でみつけたのが、こんな姿になったホオズキさんです。


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いわゆる網ホオズキと呼ばれる現象。
いつかこの目で見てみたいと、ずっと思っていました。

ドライフラワーのように乾燥させておけば、そのうち勝手になるのだとばかり
私は思い込んでいましたが、どうもそうではないらしく、
去年のお盆に買ったホオズキは、網目化することなく、ただそのまま乾いているだけ。
まぁ、よくよく考えてみれば、そりゃそうだよな。


それが昨日ふと庭を見たらば、
この子が土の上に、ふわりと寝転がっていたのでございます。

あ・・・! と思いました。

庭に出て、茶色く倒れたその茎を手に取ってみると、ワラのように乾いています。
根ごと引き抜き、部屋へと連れ帰りました。





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あぁ、なんて美しいのでしょう・・・
驚くほど繊細な透かし模様。橙色のまあるい実。まるでハートの提灯みたい。

自然のなれの果てに、この姿が在るのだということが、
なんとも神秘的で、感動します。

いくらでも眺めていられるなぁと、うっとりしながら、
同じような写真を、何枚も何枚も撮ってしまいました。

連日の異常な暑さに心底ぐったりしていましたが、久しぶりにテンションの上がった私。
こうしてはおれん!とブログを更新した次第です。




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