藍色の星たちへ

こころの詩を描く旅。

2019年01月

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数年前に描いた、小さな絵。

描いた絵は、どれも私にとって大切な宝物だけど、
これはその中でも、特別な一枚。

描いては塗りつぶし、描いては塗りつぶし、
ふっと、姿を現した。



パソコンではなく、絵の具で絵を描くようになった当初、
自分が描きたいのは、「命」というものだな……と、
そんなふうに、漠然と思っていた。


でも、それは 違かった。


私が、本当に描きたいのは、
自分自身の中にある、「せつなさ」なのだと。

最近になって、ようやく、そのことに気がついた。


もしも、感情というものに、色があったなら、
私の目に、いちばん美しく映るのは、「せつなさ」だ。


私は、絵が好きで好きでたまらなくて、それで絵を描いているのではない。
そんな健全な人間では、まったくない。

私が絵を描くのは、
絵の中に、自分の想いを、留めておくためだ。



生まれた命は、必ず、終わりを迎える。

今日の真実が、明日もそうだとは、限らない。

この世のすべては、とめどなく、流れる。

変わらぬものなど、ありはしない。

それでも人は、「永遠」を求めずには、いられない。
ひどく弱い、生き物だ。


だから私は、絵の中に、「永遠」を求める。
変わらぬ想いが、ここにあるのだと。

描くことは、その証。







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まっしろい かたまりが、

わたしを じっと、 じっと、

みつめて いる。


なんて、慈悲深い 目を してるの。

すいこま れる。

すいこまれて ゆく。


たとえ、100万本の 腕が あったとしても、

その 愛しさを 抱きしめるには、

ぜんぜん、足りない。


ああ、まるで、キセキ。

キセキの、かたまり。


ここに、いる。

間違いなく、存在、している。


すべてが、かけがえのない、

瞬間という、かたまり。







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鉛筆でなんとなく描いた絵が、思いのほか気に入ってしまうことが多々あって、
そんなとき、それをどうするか、私は迷います。

そのまま色を塗るか、もっと大きな紙に新たに描き直すか。
木彫りにするのもいいし、版画もいい……
う~ん。やっぱり粘土で立体にしようかな~

あれもこれもと選択肢が出てきて、なかなか判断がつかない。
自分の好きなようにすればいいだけなのに、
妙に、慎重になってしまうのです。

たいていの場合、「とりあえず、これはこれでいっか…」と、
保留状態が、長きにわたって続きます。

まさにこの絵もそうで、何もせず放置すること数年。

たまに見返しては、一人にんまりしていたのだけども、
この間、姪っ子の絵本作りで水彩を使った時に、
よし!塗ってみよう!と思い立ち、色をつけてみました。

うん。うん。
と、思わず自分に うなづく。

色塗って、よかった。
ちょっぴり、あったかい気持ちになれました。





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名前を呼ぶと、ミカちゃんは必ず「ニャッ」と、返事をしてくれる。

お返事するミカちゃんの顔は、まるで笑っているみたいだ。



いつの頃からか、私が口をふくらませて、「ぶっ」と破裂音をだすと、
名前以上に、やたらと反応するようになった。




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私が「ぶっ」とやると、ミカちゃんが「ニャ!」と笑顔で答える。

「ぶっぶっぶっ…!」とやれば、

「ニャニャンニャ! ニャニャニャッ!」と返ってくる。

奇妙な会話は、とめどがない。
「ぶ」と「ニャ」は、引き寄せあうかのごとく、様々に呼応するのだ。




そんなミカちゃんの「ニャ」は、実に律儀である。

じっと丸まって眠っているのかと思いきや、
ささやくように「ぶっ」とやると、目をつぶったまま「ニャ」と言うもんだから、
こりゃたまらない。




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聞こえないくらいの、小さな小さな「ぶっ」なのに、
どうにもこうにも、反応せずにはいられないようだ。

ああ、かわいい、かわいい。
なんてかわいい、お返事ミカちゃん。






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『まなちゃんのピアノ』 ただゆめこ



下の姪っ子の誕生日プレゼントに、絵本を描きました。

実は、肝心の誕生日は、とっくに過ぎています。

あろうことか、日にちを間違えてしまったのです。

誕生日に間に合わなかった手前、
生半可なプレゼントをあげるわけにはいかないな~と悩んでいるうちに、
さらに月日が経ち……

そうだ!絵本を描いてあげよう!と、
昨年暮れに、ようやく思い立った次第です。

下の姪っ子ちゃんはピアノを頑張ってるので、ピアノを取り入れたストーリーに。
私自身もピアノが好きなので、
絵本の構想は、わりとスムーズにいきました。


絵は、水彩絵の具で描いています。
絵の具を使って絵本を描いたのは、これが初めて。

アクリル絵の具にするか、水彩絵の具にするか迷いましたが、
のびのび自由気ままな感じに、さらっと描きたかったので、水彩を選びました。


今までは、色がガシガシ塗れて、いくらでも直しのきくアクリル絵の具のほうが
自分には合ってると思っていたのですが、
今回、絵本1冊分の絵を水彩で描いてみて、その手軽さと楽しさを実感。

絵の具の粒子が水に流れていく感じといいますか、
一期一会的な色の偶然性は、やっぱり水彩ならではの醍醐味だな~と思います。


ちなみに、絵本を見た姪っ子が口にした言葉は、「すごい……」の一言。
喜ぶというよりも、なんだか驚いた様子でした。

この絵本、姪っ子の心にはどう映ったのかな~と思いつつも、
私自身は、むちゃくちゃ気に入っております!
絵本の中にいるのは、姪っ子というよりも、私自身だと言ったほうがいいかもしれません。


★★★ 絵本は、【 絵本ひろば 】というサイトで公開しています ★★★
ちょうどコンテストが開催されていたので、参加してみました。
一人でも多くの人に読んでみてもらえたら、嬉しいです。

『まなちゃんのピアノ』 ただゆめこ




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年末のご挨拶ができないまま、新年となってしまいました。

今年こそは頑張る! そう誓ったのが、ついこの間のことのように、
気がつけば、もう2019年。

昨年の暮れは何かと慌ただしく、
母が人生初の手術を受けたりなど、いろいろありましたが、
こうして無事、新年を迎えられたことに感謝しています。

今年は亥年。
猪突猛進するくらいの勢いで、もっともっと必死になって、頑張りたいです。





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