藍色の星たちへ

こころの詩を描く旅。

2019年08月

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アナログ感のある、はんこ風なイラストに見えるかと思いますが、デジタル活用です。

紙に描いた水彩画をスキャンし、
その画像を、好みの形に切り取って、イラストにしました。

パソコン上で「貼り絵」をするような感じでしょうか。


以前は、デジタルかアナログか、その二者択一しか頭にありませんでしたが
最近ようやく、アナログとデジタルを組み合わせることの楽しさに気がつき、
いろいろと試行錯誤しながら、自分なりの表現を研究しております。







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チロとチッタ。

同じ黒毛の、異なる命。

チロのぬくもりに 耳をあてたなら、
かつてのチッタと同じ、命の鼓動が聞こえる。

そんな当たり前のことが、妙に、愛おしい。


つながっているのだ、なにも かも。

すべては、つながっている。絶え間なく、どこかへと。


私たちは きっと、いつの日か、

ひとつの真実となって、永遠の中に、溶け行くだろう。






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檜の端材で作った、白菊の木彫り。

「木を彫る」という行為は、
「祈りを込める」ということに、限りなく近いと思う。


戦後74年。

どんなに時が経っても、過ちの消えることは、決してない。
奪われし命の、その無念を、
私たちは、ひとつとして、忘れてはならない。

抱き続けること。覚悟をもって、背負い続けること。

自分に何ができるのか。何をすべきなのか。
絶えず、問い続けていきたい。






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ぶつ切りの トマトが妙に
おいしくて、

ふと甦る 父の姿を、
しみじみ、懐かしく想う。

今日も暑い。 暑い、盆前の夜。





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ぶーちゃんの死は、苦しみの果てにあった。

長い間、病と闘い、幾度もの検査に耐え、
そして最期は、もがき、苦しみ、息をひきとった。


それなのに、ぶーちゃんの死顔は、
壮絶な苦しみを露とも感じさせないほど、安らかなものだった。

誇らしげに、勇ましく、笑みを浮かべているようにさえ、私には思えた。

ぶーちゃんは本当に強くて、立派な子だった。



その夜、私は自分のベッドに ぶーちゃんを寝かせると、
ひんやりと冷たい体を、そっと優しく撫でながら、
何度も何度も、ぶーちゃんの名を呼び続けた。子守唄のように。

私は、動かぬぶーちゃんと一緒に、眠りについた。



いつの間にか朝がきて、私だけが目覚める。

真っ先にぶーちゃんを確かめると、
ぶーちゃんの顔は、昨日のそれとは、少し違うものに変わっていた。


まるで子猫みたいに、あどけない顔をして、
私の枕もとで、微笑むように、眠っている。

それは私が今までに見たこともないような、
本当に、天使のように愛おしい、無垢な微笑みだった。




あの夏から、11年。

ぶーちゃんの苦しみに最後まで寄り添い、
全身全霊をかけ、自分で看取ることができたこと、

そして、今年も無事に、ぶーちゃんの命日を迎え、供養することができたことに、
私は改めて、心から、感謝したい。







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